子どもが1歳0ヶ月の時に顔面神経麻痺という病気にかかりました。治る確証もなく心配な1ヶ月を過ごしました。
その時の様子をご紹介します。
泣き顔、笑い顔が引きつる症状で顔面神経麻痺に気づく
子どもの顔が引きつっていることに気づいたのは、病院に行く数日前。
上の写真で分かる通り、笑ったり泣いたりすると右の口元が引きつっていて(例えると美川憲一の真似をするコロッケみたいな口元です)、私は表情に変なクセがついたのかなくらいにしか思っていませんでした。
気づいたのは旦那。
違うかもしれないけど、顔面神経麻痺かも……
うちの旦那は、過去に仕事のストレスで顔面神経麻痺になったことがあったため気づいたようです。
俺が顔面神経麻痺になった時は顔半分が動かなくなり、口がしっかり閉じないからよだれが垂れたり、飲み物が垂れた。目もしっかり閉じなかった。
その時は病院で飲み薬をもらって1週間で治った。
我が子の顔面神経麻痺の症状は左の顔半分が動かず無表情
旦那に顔面神経麻痺かもと言われて子どもの顔をよく見てみると、泣いたり笑ったりすると右側の口が引きつっていると思っていたのですが、実際は違いました。
左の顔半分が動かないため無表情で、右側だけが泣いたり笑ったりして動くので、右が引きつっているように見えていたのでした。
うちの子どもの症状
うちの子どもの顔面神経麻痺の症状は下記のような症状でした。
・左側の顔面神経麻痺
・無表情の時はわからないが、泣いたり笑ったりすると左側だけが動かず、左右非対称になる
・まばたきはできる(左目も)
・眠りが浅いと麻痺のある左目がうっすら開いている(熟睡すると左目も閉じる)
・笑顔が少なかった(顔面神経麻痺と関係があるのかはわからないが)
近くの総合病院の小児科で診察
その日、旦那は心配して仕事を休んでくれ、一緒に近くの総合病院に行くことに。
ただ、正直私はそこまで心配するようなことではないと思っていました。確かに顔面神経麻痺の症状かもしれないけれど、旦那は1週間で治ったと言っていたので。
地元の総合病院に行き、小児科の先生に診てもらいました。
これは顔面神経麻痺ですね。
治療は点滴治療になるかもしれないので入院するかもしれません。
こちらの病院では病室に空きがなく入院を受け入れることができません。今らか紹介状を書くので、隣の市の国立病院に今すぐ行ってください。
・・・・・・・・・・・・・・
ようやく、私は事の深刻さに気付きました。
旦那が休んでくれて本当に良かったです。
病院から急いで帰宅し、自分と子どもの入院セットを準備して、指定された国立病院に向かいました。
小児科・耳鼻科の先生に診察してもらう
急いで国立病院に紹介状を持って受診。
まずは小児科の先生に症状を診てもらいました。
考えられる原因なども伝えました。
・2週間前に予防接種を受けた
・5日前から38度を超える熱があり、小児科を受診し風邪と診断された
・昨日、一昨日は39度を超えることもあった(受診当日は平熱に下がる)
胸や背中、口の中なども見た後、顔面神経麻痺という症状は耳から来ることもあるそうで耳の中も確認されました。
そして顔面神経麻痺の治療は耳鼻科が専門になるので、この後、耳鼻科の先生に診てもらいましょうと。
そして耳鼻科の先生に。
耳鼻科の先生も、耳や鼻の中を診てくれ、耳や鼻に特に異常はないとのこと。
我が子の顔面神経麻痺の原因は発熱…?
耳鼻科の先生からは、うちの子どもの顔面神経麻痺の原因は数日前の発熱ではないかとのことでした。
ウイルスよって炎症が起き、炎症が起こると神経そのものが腫れて圧迫されて麻痺が起きているのではないかとの仮説でした。
(ただ、先生いわく顔面神経麻痺になる理由というのがわかっていないそうです。)
私は主人のこともあったので、子どもの顔面神経麻痺の原因もストレスなのでは!!?と思っていました。
顔面神経麻痺が発症したのが、引っ越して10日経った頃だったからです。私も慣れない環境で片付けも進まず、天気も雨続きでイライラしていた時だったので。
ただ、先生に聞いてみたところ、
必ずしも違うとは言えないけれど、まだ1歳なのでストレスで顔面神経麻痺になるというのは考えづらいです。
とのことでした。
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治療はステロイド薬を処方してもらう
点滴治療で入院するかも…と身構えていましたが、耳鼻科の先生からは、入院は必要なく炎症を抑えるステロイド剤を1週間飲んでくださいと指示が。
耳鼻科の先生は子ども向けの薬を出すことができないため、再度、小児科を受診して薬を処方してもらいました。
処方してもらったのはこちらの薬です。
用法:1日3回毎食後
効能効果:炎症やアレルギーの症状を抑える作用があり、リウマチ、膠原病、血液、肺、腎臓、皮膚など様々な病気に効果があります。
副作用:長期間服用を続けていて急に中止するとショックなどを起こすことがありますので、症状がよくなっても服用を中止したりしないでください。
小児科の先生からは、
元気になる成分が入っているので、副作用として食欲が増したり寝つきが悪くなったりすることがあります。
と説明がありました。
顔面神経麻痺は完治する?後遺症が残ることは?
心配だったのは顔面神経麻痺が完治するか、後遺症が残ることがあるのかです。
耳鼻科の先生からは、
小さい子どもなので90%以上の確率で治る病気です。ただ数%の確率で麻痺が残るかもしれないです。
と。
小児科の先生には、
私は顔面神経麻痺の症状の子に会ったのは初めてです。
でも今まで小児科医として数十年診察していますが、麻痺が残っている子に会ったことがないのできっと治りますよ。
と言われました。
先生お二人とも優しい雰囲気で落ち着いて説明してくださったので、ちょっと心が落ち着きました。
ステロイド薬を1週間飲み、症状も軽くなり薬を切り替える
顔面神経麻痺に気づいたのは金曜日夜。
本来ならば1日薬を飲んだら飲めているか、効いているかを確認するために受診できると良いのですが、日曜は休診。
そのため、土日の2日間薬を飲み、3日後の月曜日に薬が効いているか確認するため小児科を受診、そして1週間後の金曜日に耳鼻科を受診することになりました。
薬は苦くそのままでは飲めなかった
今まで子どもが飲んだことのある薬はかぜ薬程度。かぜ薬は甘いので水で溶くだけで子どもも飲めていましたが、今回処方してもらった薬は苦い薬でした。(処方してもらう時も、苦いので飲めなかったら次回受診の時に薬を変えましょうと言われました。)
水に溶いてあげてみましたが嫌がって吐き出しました。そこで、市販の「お薬飲めたね」ゼリーを買って包んであげると飲むことができました。
また、気になっていた副作用ですが、うちの子どもの場合は食欲が増す、寝付きが悪くなるという副作用の症状は特にみられませんでした。
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ステロイド薬を3日飲み小児科を受診
ステロイド薬を3日間飲み、月曜日に小児科を受診。
子どもを一目見た先生は
あー少し症状が軽くなったね
と。
確かに3日前の金曜は顔がこわばっていましたが月曜日には表情が少し和らいでいました。ただ泣いたりすると顔の歪みは気になりますが。
薬が飲めていることを伝え、効いていることも確認できたので、また同じ薬を1週間分処方してもらいました。
1週間後に耳鼻科を受診
1週間経った金曜日には耳鼻科を受診。
ステロイド薬を1週間飲み続け、症状が軽くなっていることを確認してもらいました。笑顔も少しずつ見られるようになりました。(引きつってはいますが。)
ステロイド薬で症状が軽くなってきたことが確認できたので、
ステロイド薬は強いので、副作用の少ない違う薬に切り替えましょう
とのこと。
ただ、前のステロイド薬は急にやめるとショック症状が起きる可能性があるため、8日間かけて徐々に減らしていきました。
同時に副作用のない薬を処方してもらい、8日間2種類の薬を同時に飲みました。
用法:1日3回毎食後
効能効果:血管拡張作用により血流や組織代謝などを改善することで、心不全によるむくみなどの改善、眼精疲労や胃炎の改善、メニエール病などによるめまいやその随伴症状(耳鳴り、難聴など)などの改善が期待できます。
副作用:胃腸障害、悪心、そう痒感、食欲不振、便秘傾向、口内炎、全身拍動感、頭痛、眠気、気分が落ち着かない
発症から1ヶ月後、顔面神経麻痺の症状はほとんど消失
発症から1ヶ月経ち、顔面神経麻痺の症状はほぼなくなりました。
よく見ると大泣きした時の口元はまだ少し歪んでいますが、目は左右対称に。
耳鼻科を受診し、先生にも症状が良くなったことを確認してもらいました。
今後、薬はなくても自然に治るでしょうから、あと1ヶ月間、薬なしで様子を見ましょう。
とのこと。1ヶ月後に再受診し、良くなっていれば完治です。
顔面神経麻痺が治るかどうかわからず不安な日々だった
発症から1ヶ月が過ぎ、まだ完治はしていませんが症状がかなり良くなって本当に良かったです。
発症して2週間は、治るかどうかもわからなく、とても不安でした。
顔面神経麻痺という病気のせいなのか分かりませんが、子どもの笑顔が少なかったです。
これまで、子どもの食事の後片付けや夜中に起きてもそんなに憂鬱な気分にはならなかったですが、笑顔のない期間は、不安ということもありとても憂鬱でした。
子どもの笑顔にいつも癒されていたんだな、と実感しました。
また、私自身が子どもの顔面神経麻痺を受け入れることができていませんでした。
調剤薬局で処方された薬をもらう時、薬剤師さんからどんな病気なのか、この薬を使う期間はどれぐらい続きそうなのか、先生は新しい薬に変える予定があるかどうかなど細かく聞かれました。それが大変ストレスでした。
薬剤師さんに顔面神経麻痺とはっきり言えませんでした。(麻痺があるから炎症抑える薬を出すといわれたと曖昧に伝えました。)
支援センターやいろんなところに出かけたかったですが、子どもの顔のことを指摘されるのが怖くてあまり積極的に外出することができませんでした。
自分の両親にも心配かけたくないと言う理由と、口に出したくないと言う理由から言うことが出来ませんでした。
治った今は笑って周りに話すことができますが。
そして、すぐに気づいて病院に連れて行かなかったことを申し訳なく思っています。旦那が気付いてすぐに病院に行こうと言ってくれたからよかったものの、ずっと一緒にいた私が甘く見ていました。
顔面神経麻痺は治療が遅れると麻痺が残ることがあるそうです。
今回は何事もなく治ってよかったですが、今後子どものちょっとしたことでも見逃さないようにしなければ…と反省しています。
発症から2ヶ月、完治と診断を受ける(2019/09/13追記)
顔面神経麻痺を発症してから2ヶ月後、耳鼻科を受診し、完治したと診断を受けました。
約1ヶ月間薬を服用し、後の1ヶ月は薬も飲まずに自然と治癒するのを待ちました。
笑顔も泣き顔も左右対称です。本当に良かった!
再発はあるの?
気になったので、再発はあるのか先生に聞いてみました。
一度、顔面神経麻痺になったからといって、再度なりやすいということはありません。
以前のようにまた高熱で運悪く神経に炎症が起きて症状が起きる事はありえますが、再発というわけではありません。
再発もないということで、ほっと一安心です。